3月に引越しをした。
で、通勤時間が徒歩10分になった。
しかし、出勤時刻は以前とそんなに変わらない。
まぁ人間そんなもんだよな。
「空いた時間を有効活用♪♪」
みたいな殊勝なことは全然できていない。
かつて、意識高い系の連中やなんかを馬鹿にしていたというか、「無理してね?」的な違和感を感じていた(※ちなみに、我輩は「違和感を感じる」は正しい表現だと思う派である)。
最近では、素直に「すげぇな」と尊敬するというか、「怖くて近づきたくないなぁ」なんて考えてしまっている。
同期の法曹関係者には、どえらく稼いでいる連中、超有名事件の代理人を務めた連中、書籍やTV等で自己プロデュースしまくってるイケイケな連中、学者として成功している連中など、色んな奴らがいる(ただの「意識高い系」だと思ってたら、大化けした奴もいる)。
正直なところ、そいつらに会うのは怖い。
自分の業績がちっぽけな気がして、「馬鹿にされるのではないか」、「話したところで相手にされないのではないか」なんて考えてしまう(全くもって自意識過剰であり、アホくさいことだというのは重々承知しているのだが)。
焦ってもしょうがないし、腐ってもいけない。
目の前の業務を淡々と、粛々と、着実にこなしていく。
無理のない範囲で、一つ一つの仕事を高いクオリティでこなしていく。
そうやってクライアントの厚い信頼を得ていく。
単純なことだし、当たり前のことだが、できること・やるべきことは、これに尽きる。
(疲れて士気が下がっているので、ポエムみたいな痛ぇこと書いて、己を鼓舞する儀式としたい。恥ずかしい気持ちが強くなったら削除する。)
話は変わるが、ここ最近、相続関連の相談・依頼が多い。
今年3月に亡くなったケースが沢山ある。
相談時にとっさに結論を思い出せなかったポイントを、備忘としてここに書いておく。
・遺産分割前の果実(例えば不動産賃料)の帰属
→ 遺産とは別個の、共同相続人の共有財産である(各相続人が各法定相続分に応じて確定的に権利取得する)と考えられている(最判平成17・9・8判時1913号62頁等)。
※民法909条本文に遺産分割の遡及効が定められているものの、この遡及効は、取引安全のため、民法909条但書によって、第三者との関係で制限されており、また、共同相続人間においても、民法911〜913条が担保責任を追及できることとしていることから、実質的には、非遡及効を認めているのとほとんど異ならないと考えられている。
・「相続させる」遺言の名宛人である相続人が被相続人より先に死亡した場合の処理
→ 代襲相続人が代わりに遺言の名宛人になるわけではない(最判平成23・2・22民集65巻2号699頁)。
※被相続人の通常の意思。ただし、「特段の事情」がある場合には、代襲相続人も名宛人に含まれる。実務上の対応としては、予備的遺言として「名宛人が被相続人よりも死亡した場合には、代襲相続人に相続させる」旨を明記することで対応すべきである。