弁護士法人フィクショナル・公式ブログ(架空)

架空の国の架空の弁護士によるブログ

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

文章力について

弁護士業界において重要な三大能力は、コミュ力、強メンタル、そして文章力だ。 リーガルマインド(法適用の判断能力)は、上記三大能力よりも実は重要度が低い。 弁護士は皆薄々感じていることだ。誰も大っぴらにそんなことは言わないけども。 今日は、文章…

某教授の小咄【判例の「格」】

某教授 「……本来なら四畳半襖の下張事件は判例変更、もしくは判例の書き換えを事実上やっているわけですよね。チャタレイ、悪徳の栄えから見て、ものすごいわいせつ概念の相対化をしているわけです。だから本来ならこれ大法廷にかけなければいけない事案だっ…

【日本史上最大の難事件】大阪空港公害訴訟【法的な意味で】

最高裁史上最大の黒歴史・トラウマこと「大阪空港公害訴訟」。 そのあまりにも多岐にわたる複雑な論点の全てについて、明晰に理解・説明し、適切な解決案を導き出せる人は、おそらくこの地球上に皆無である。 最高裁判所大法廷の裁判官14人(本来は15人…

残業代計算よもやま話

残業代というのは法律用語じゃあございやせん。 割増賃金が正確な用語です。 ただ、実務では、割増率が適用されない法定時間内労働の未払賃金も併せて請求することが多い。 こういうのは割増賃金とは呼ばない。 だから、残業代(未払賃金)というフワッとし…

見ずに信じる者は幸いである(白目)

※本件はフィクションですよ! そう、久しぶりに宣言するフィクションです! 私の話は全てホラですから! 名誉毀損・ヘイトスピーチ等の問題に詳しい某大物弁護士が、こんなことを言っていた。 ・・・・・・ ヘイトスピーチに対する法的規制の必要性について…

1912年組の指揮者の話とか

クラシック音楽の指揮者の当たり年と言われるのが1912年。 ギュンター・ヴァント エーリヒ・ラインスドルフ フェルディナント・ライトナー セルジュ・チェリビダッケ イーゴリ・マルケヴィチ クルト・ザンデルリング ゲオルグ・ショルティ 山田一雄 錚々たる…

55年組の憲法学者の話とか

憲法学者の当たり年と言われるのが1955年。 1955年〜1956年の間に、棟居快行、長谷部恭男ら (敬称略)を筆頭に、多くの優れた憲法学者が誕生している。 界隈では「55年組」などと呼称されているそうだ。 中でも長谷部恭男は影響力が大きい。 私も学生時代に…

過剰なポリコレは嫌いだが……

私は過剰なポリコレが嫌いだ。 押し付けがましいのは鬱陶しいし、関わり合いになるのが面倒臭いからだ。 しかし、最近、ノイジーマイノリティのポリコレ活動家が小煩いのも、ある種やむを得ない面があるのかなと思うようになった。 昨今の世の中は、あれこれ…