先日も書いた話だが、BBCミュージックマガジンがオール・タイム・指揮者ベストを発表した。
現役の指揮者100人に、3人ずつ好きな指揮者をチョイスしてもらい、集計結果をランキング形式にまとめるという何とも下世話な企画(そういうのワシも好きだけど)。
13年ぶり2度目の企画で、またもやと言うか、やっぱりと言うか、第1位はカルロス・クライバーだった。
レパートリーは極端に狭く、指揮台に立つことさえ非常にレアだった天才的奇人指揮者だ。
クラシックファンならば「クライバーにこの曲を指揮(録音)してほしかった」という妄想をしたことがある人も多いだろう。
今回は、BBCのランキングトップ10のメンツに指揮してほしかった曲を、私の好みで勝手にあれこれ書いてみる。
第10位:ピエール・ブーレーズ
この人に合うでしょこの曲は。
ただ、DG移籍後のブーレーズが振ったら、カスみたいなつまらん演奏になること間違いなしだろう。
超頭脳派かつ武闘派だった頃の彼ね。
鬼気迫る怪演になるだろうな。
第9位:カルロ・マリア・ジュリーニ
これは絶対合うでしょう。
洗練された貴族的な雰囲気と高雅な叙情性・歌謡性。
間違いなく名演になるでしょう。
第8位:アルトゥーロ・トスカニーニ
特に4、5楽章なんて超ド迫力のデモーニッシュな演奏になるでしょう。
なぜ録音を残さなかったのか不思議でなりません。
これも面白いはず。
トスカニーニは不器用なところも持ち味なので、そこもまた異形の不気味さを感じさせるかも。
「大地の踊り」、「選ばれし生贄への賛美」、「生贄の踊り」など、リズムのぎこちない怪物が見られそうだ。
NBC響の機能美を堪能できるだろう。
ただ、トスカニーニは、テノールにジャン・ピアースを起用してしまいそうだ。
あんまりこの曲に合わないし、ピンとこないなぁ。
・ホルスト:惑星
ストコフスキーがNBC響を振ってボロボロだが面白い演奏を残している。
本家本元のトスカニーニが厳格に振ったらどうなっただろう。
第7位:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
・ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス
若い頃は振っていたらしい。
どうやっても上手くできないということで、指揮しなくなってしまったとか。
ベートーヴェンの大家である彼が、諦めずに本作を振り続けていたらどうなっていたのだろう。
これは間違いなく合う。
後期ロマン派の腐りかけギリギリまで爛熟しきった名作中の名作。
死ぬほど濃厚で官能的な毒に満ちた演奏を聴かせてくれるはず。
・ベルク:ヴォツェック
フルトヴェングラーは後期ロマン主義者と見なされることを極度に嫌ったらしい。
曰く「私はロマン主義者でも古典主義者でもない」と言ったとかなんとか。
他方、ライバルのトスカニーニは新即物主義者などと評されていた。
あえて芸術潮流に当てはめるならば、フルトヴェングラーは表現主義者だったのではないか。
危険で妖しいヴォツェックの世界観はフルトヴェングラーによく合いそう。
第6位:サイモン・ラトル
・ヴォーン=ウィリアムズ:交響曲第9番
この人にコテコテのロマン派は似合わない。
不可思議でトリッキーな本作であれば、ラトルは実に巧みに料理してみせそうだ。
第5位:ニコラウス・アーノンクール
・ストラヴィンスキー:プルチネルラ(全曲版)
古楽演奏の革命家である彼が、新古典主義による「騙し絵」的な本作をどう料理するか、とても興味がある。
第4位:ヘルベルト・フォン・カラヤン
今やレトロな趣の豪華絢爛・極彩色なオーケストラ美が堪能できそう。
・オルフ:カルミナ・ブラーナ
ドイツ人に大人気の本作をなぜ彼が演奏しなかったのか。
ナチ臭いというレッテル貼りを恐れたのか。
それとも彼の美学にそぐわなかったのか。
謎だ。
第3位:クラウディオ・アバド
・レスピーギ:ローマの松&ローマの噴水
「祭」は合わないだろう。
そもそも彼の美学が許さなさそうだ。
・ベルク:ルル
なぜ組曲しか録音を残さなかったのか不思議でならない。
第2位:レナード・バーンスタイン
・オルフ:カルミナ・ブラーナ
そろそろ書くのが面倒になってきた笑
第1位:カルロス・クライバー
交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第41番「ジュピター」
(※後日追記:↑録音があるのを知らなかった!)
交響曲第1番
交響曲第6番
・レハール
理由は……書くまでもないでしょう。