弁護士法人フィクショナル・公式ブログ(架空)

架空の国の架空の弁護士によるブログ

弁護士と資産運用

弁護士業というヤクザな商売には、何らの身分保証もない。

その実態は、エリート的なイメージとは異なり、己の肉体(頭脳)という資本を活用して、日銭を稼ぐ労働者階層でしかない。

弁護士業というのは、誤解を恐れずに言えば、「人気商売」的な側面があり、その意味で水商売や芸能界のような業界でもある。

 

かつては、民族差別や部落差別等により、民間企業やお役所にはまともに就職できない(門前払いされる)人達が大勢いた。

そうした人達は、自らの時間と労働力を切り売りするだけでは、悪徳業者からひたすら搾取されるだけであった(こうした事情は、外国人技能実習生の問題など、令和の現代になっても根本的には何も変わっていない)。

被差別民が人間らしく生きていくためには、己の才覚と奮闘による「成り上がり」を目指すしかなかった。

かつての水商売、芸能界、スポーツ界だけでなく、弁護士業界にもそうした側面があった(かつての裁判所や検察庁はというと……この辺のお話を書くのは控えておきましょう)。

 

何らの身分保証もないヤクザな弁護士業の安定性は、民間企業やお役所の正規雇用・職員に遥か劣る(もちろん、これらの方々にもリストラや会社倒産等のリスクはあるけれど、いとも簡単にクビになる諸外国に比べれば、かなり身分保証が強固だ)。

 

事務所と雇用契約を結んでいる弁護士でもない限り、大半の弁護士は個人事業主だ。

老後に厚生年金はもらえないし、退職金も出ない。

心身を壊して廃業でもすれば、たちまちアウトである。

 

長らく続く不況に加え、物価高、将来の更なるインフレリスク、健康リスク等々……。

こうした問題を考えると、弁護士のような不安定な労働者こそ、資産運用について考えておいた方が良い。

 

多くの弁護士が活用しているのは

①日本弁護士国民年金基金

②小規模企業共済

である。

 

①は、厚生年金に代わるものだ。

掛け金は全額所得控除されるため節税になるし、民間の年金保険よりも運用利回りは良い。加入しない理由がない。

 

②は、退職金に代わるものだ。

こちらも、①とは別枠で掛け金が所得控除されるため節税になるし、運用利回りも悪くない。同じく加入しない理由がない。

 

一部のブルジョワ弁護士が上手く回しているのが

③不動産投資

だろう。

 

金持ち弁護士は、本業よりも③で稼いでいる。

しかし、これはよほどの知識と余裕資金がない限り、手を出さない方が無難だろう(不動産会社が不動産を自社所有せず、仲介料で稼いでいることを考えれば、不動産投資が極めてリスキーで難しいことは自明だ)。

 

その他、世間に倣って流行っているのは

④「 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」

「 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」

だろう。

 

年配の投資家や弁護士は「今の若い人達は羨ましい。自分達の若い頃にはこんな良い商品はなかった(知らなかった、買えなかった)。」と口を揃える。

 

まとまったお金を一括ベットして放っておけば(長期運用すれば)、複利効果による多大な運用益が期待できる(税金を差し引いて、ごく堅実に見積もっても、年4%くらいの複利は期待できる)。

NISAの枠も上手く使えば、それなりの節税にもなる。

 

経済評論家の山崎元氏は、息子に宛てた遺書的書籍において、余裕資金の全てをオールカントリーにベットすることを推奨している。

また、ウォーレン・バフェット氏も、妻に対し、遺産の90%をS&P500にベットするよう指示しているという。