先日、川村政史検事による不当な取調べに関し、ブログを書いた。
映像を見た一般の方の意見は、概ねこの取調べのやり方に批判的だ(ネット上の意見をざっと見た私の感触)。
この映像を見て私がもっとも「恐ろしい」と感じたのは、川村の発する言葉や態度ではない。
川村が「この取調べの映像が証拠提出されても、何らのお咎めも受けない」と確信していたことこそ、何より「恐ろしい」ことだと思うのだ。
この映像は、隠し撮りでも何でもない。
川村も撮影・録画されていること(証拠提出される可能性があること)を念頭に置いたうえで、あの取調べを行っている。
川村も決して「馬鹿」ではない。
取調べの違法性(侮辱、脅迫、自白の任意性が否定されるetc.)に関する裁判例の傾向については、並みの法曹よりも遥かに熟知しているはずだ。
そのうえで、あの取調べを行っているのだ!
見方を変えるならば、これまで裁判所は、「あの程度」の取調べであれば、問題視してこなかったということに他ならない!
映像が残っている検事調べでこの有様なんですよ?
映像の残らない警察官の取調べがいかに辛辣を極めるか、想像に難くない。
(大多数の警察官はまともですよ!ただし、私が実際に接して見ている限りでは。)
これが世界に誇る法治国家の刑事司法といえるのか。
つくづく「法曹の常識は世間の非常識」である。