弁護士法人フィクショナル・公式ブログ(架空)

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口の巧さとリーガルマインドは別物

某調停事件にて、全当事者同席で協議してたんですが、当事者Aの代理人をされてる先生が、当事者Bにめっさ詰められてました。

当事者Bの主張は、冷静に考えれば、詭弁・ナンセンスの類いです。

でも、某先生はたじたじ。

言いくるめられちゃって、言葉に窮していました。

私や委員が助け舟を出して、なんとか丸く収まった感じです。

でも、この某先生、本来はめさめさキレる人なんですよ。

分野によっては私なんかよりしっかりされている。

でも、その場の即興的な切り返しはどうも苦手とされてるようです。

口の巧さとリーガルマインドはまるで別物なんですね。

私の師匠は「沈黙を作らず、とにかく何か喋れば、あとはどうにかなる。勝手に論理が浮かんでくる。」とかなんとか常々言ってました(それで余計なこと言っちゃうのもしばしばでしたが…)。

不用意に喋りださず、じっくり考えるっていう某先生の態度自体は、弁護士の職業倫理に適った理想の姿ではあります。

しかし、なかなかどうして、現実はそうもいかない場面も多々あるわけで。

匙加減が難しい問題ですね。