前衛的・難解で知られる安部公房(1924年(大正13年)3月7日 - 1993年(平成5年)1月22日)。
読み進めること自体はそう大変ではない。
微に入り細を穿つような、生々しく鮮烈な描写の数々は、実にスリリングで引き込まれるものがある。
しかしながら、今こうして読み終わったものの、簡単なあらすじ説明さえできない。
各エピソードについて、「誰」が「いつ」「どこ」で「どういう方法」で語っているのか、非常に複雑に入り組んでいて、一読しただけでは分からないからだ。
もう一周読まないと……。