弁護士の我松衰です。
吉本問題、なかなか面白いことになってきました。
主要な登場人物全員、恐ろしく強かだなぁと思います。
権力闘争やら欲が渦巻く、闇深芸能界。
そんな修羅の世界で、長年生き残ってきた連中。
やっぱりみんな凄いんだなぁ。
一連の騒動に関し、吉本へ虚偽説明を重ねたことで、吉本との信頼関係が崩れる。
謹慎に加え、吉本に信用されず、会見もさせてもらえないことから、絶体絶命のピンチに。
しかし、「謝罪したいのに会見をさせてもらえない」点を逆手に取り、手作り会見を強行。
一連の騒動から、世間の関心を「吉本VS芸人」の構図へ転換することに成功。
まんまと岡本社長の謝罪会見実施にまでこぎ着ける。
ちゃっかり復帰ルートを確保。
・松本人志
吉本と宮迫、亮の間を取り持つ。
結果、ダウンタウン派閥の経営陣(大崎会長、岡本社長、藤原副社長、いずれもダウンタウンのマネージャー出身)を誰も辞任させることなく、現状維持に成功。
結局、松本の狙いは、ダウンタウン勢力の維持だったと思われる。が、世間に対しては、あくまで騒動解決の立役者という体裁をアピール(これについては、後述の加藤のせいで、不奏功か)。
この騒動を機に、会社と芸人双方に対し、改めて影響力を誇示・維持する結果に。
・大崎会長&岡本社長
宮迫&亮による「吉本VS芸人」への構図転換を、さらに逆手に取る。
宮迫と亮の復帰ルートを確保したことで、「吉本VS芸人」の解決をアピールし、一連の騒動を無理やり手打ちに(これについて、世間では納得していない人が多いとは思うけど)。
これにより、本来問題になり得るはずの、吉本と反社の繋がり疑惑、芸人へのパワハラ、その他コンプライアンス等の問題については、相変わらず闇の中。
・加藤浩次
今回一番の火事場泥棒(予定)。
これまでの流れとして、7月20日深夜、松本、東野、大崎会長、岡本社長は、騒動解決に向け会談を実施していた。
翌21日、緊急生放送された「ワイドナショー」で、松本は「大崎会長がいなくなったら僕は(吉本を)辞めます」と発言。
この松本の発言は、会談の結果、大崎会長が辞めないことが分かったうえで行われたものだ。いわばハッタリ、かっこつけである。
少なくとも加藤はそう確信したはずだ。
吉本バッシングが強まる中、翌22日午前(岡本社長の会見実施よりも前)、加藤は自身がMCを務める「スッキリ」で唐突に、経営陣が変わらなければ吉本を辞める旨の造反を宣言。
さてこれはどういう狙いか。
仮に、加藤が吉本を退社した後、現在MCを務めるスッキリを降板となれば、「吉本に忖度した」として、吉本、日テレに対する世間からの大バッシングは必至だ。世間では、ジャニーズが、民放各局に対し、元SMAP三人の出演妨害の圧力をかけていた疑惑が、まだ記憶に新しい。
現状、吉本と日テレは、加藤を降ろすことができない。
独立すれば、吉本による例の酷いピンハネはなくなる。
ギャラアップ待ったなし。
大義名分はある。辞めるなら絶好のチャンス。
さて、本当に加藤は吉本を辞めるのか?
・有象無象のクソ雑魚芸人の皆様
「そうなんだよ〜!吉本ひどい会社なんだよ〜!」と、鬼の首を取ったかのごとく、ここぞとばかりに騒いで愚痴るだけ。
状況は何も変わらず。
芸能界とかいう色々とヤバい業界で長年売れてる、生き残ってる連中は、やはりモノが違う。
転んでもただでは起きない。
なんなら焼け太りしかねない輩すらいる。
なにこのリアルアウトレイジ。
あぁ怖い怖い。
※この連載はフィクションです。実在の人物、団体及び事件等とは何ら関係がありません。