弁護士法人フィクショナル・公式ブログ(架空)

架空の国の架空の弁護士によるブログ

凡才(?)の星

 

私のことじゃありません。
以下、思いつくままに。

 

学術部門
ルイ・パスツール
パリの高等師範学校に在籍していた際、化学を専攻したが、初めは才能がみられず、指導した教授の一人は彼を「平凡である」(日本的には「普通」の評価。5段階で3.2くらい)と評した。
しかし、その業績は凄まじい。
分子の光学異性体を発見。牛乳、ワイン、ビールの腐敗を防ぐ低温での殺菌法を開発。また、ワクチンの予防接種を編み出し、狂犬病ワクチン、ニワトリコレラワクチンを発明している。
「近代細菌学の開祖」と評される。

 

リチャード・ファインマン
量子電磁力学の発展に大きく寄与したことで、ノーベル物理学賞を受賞。

 

ジェームズ・ワトソン
DNAの二重らせん構造を発見。ノーベル生理学・医学賞を受賞。

 

上記2人のIQは120そこらと言われており、知的水準としては、10人に1人レベルの「凡人」である。少なくとも、ノーベル賞受賞者のIQとしては、拍子抜けする低さだとすら言える(※ただし、いずれも相当な変人なので、IQ検査なんぞハナから馬鹿にして、手を抜いて適当に受けた可能性は否定できない)。

 

音楽部門
イーゴリ・ストラヴィンスキー
教師から「一番耳の良くない生徒が、一番有名になった」などと評された奇人作曲家。
ピアノもド下手くそ。
音楽的才能のなさを、奇抜な発想と強かな戦略によってカバーし、不世出の芸術家として名を残すに至った人である。
中でも「春の祭典」は、20世紀に生み出されたあらゆる音楽作品における最高傑作と評して過言ではないだろう。
「初期三大バレエだけの三発屋」などと過小評価する人もいるが、とんでもない。
新古典主義時代、音列主義時代にも、見るべき作品は数多くある。

 

ジョン・ケージ
生き馬の目を抜く音楽創作の世界を、音楽センスではなく、一休さん的な「とんち」で生き残った大変態。
ヘンテコなアイディア勝負で戦い続け、ついには天下を取ってしまった(とはいえ、一般的な意味での「良い曲」も残しているあたり、一筋縄ではいかない人物だ)。
作曲の師であるシェーンベルクが「音楽を書くためには、和声の感覚をもたなければならない」と言った際、ケージは自分が和声の感覚を全くもっていないことを告白した。
これに対し、シェーンベルクが「それは君にとって音楽を続けることの障害になるだろう。ちょうど通り抜けることのできない壁につきあたるようなものだ」と伝えると、ケージは「それなら、私は壁に頭を打ち続けることに一生を捧げます」と答えたという。
何とも涙ぐましい、勇気づけられる話ではないか。

 

ヤニス・クセナキス
建築家上がりの音痴であり、音楽院時代は劣等生の烙印を押されていた。
ある日、名指導者メシアンから「数学が得意なんだから、それ創作に生かしたらいいんじゃね?」的な助言を受けたことで、開眼。
彼にとっては天啓であったに違いない。
五線譜ではなく、グラフのような設計図により独自の音楽世界を展開した「メタスタシス」を引っさげ、ドナウエッシンゲン音楽祭で衝撃のデビューを果たす。
一発屋で終わることなく、その後の活躍ぶりは正に破竹の勢いであった。
死後から現在にかけても、比較的頻繁にコンサートで取り上げられる数少ない現代音楽作曲家である。

 

法・政治部門
ウィンストン・チャーチル
青年時代までのチャーチルは、勉強はまるでダメ、素行が悪く落ち着きもない、完全に「おバカなADHD」である。
それが一国の宰相にまでのし上がり、「100名の最も偉大な英国人」(イギリス国民の投票)で堂々第一位に輝いてしまうのだから、全く恐れ入る。
とはいえ、平時における政治家としてのチャーチルの評価は惨憺たるものであり、もしもナチスに負けていたら、総合評価もボロクソだったかもしれない。

 

鳥飼重和
18回目にしてようやく司法試験に合格し、43歳で弁護士登録というスーパースロースターター。
しかしながら、その後、日本における「タックスロイヤー」の先駆け的存在となられ、税務・会社法分野におけるご活躍ぶりについて、同業者ならば知らぬ者はいない。
(いっぱい稼いでおられるんだろうな・・・)

 

……YouTubeとか見てる場合じゃねえな。俺も頑張らないと!!